久しぶりに小説を読みました。
「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」著 桜庭一樹
元々10年前くらいに当時のネット上のあこがれの人が漫画版読んでたので興味を持った作品です。
それから電子書籍でセールをした時に買い、一年ぐらいたった後にやっと読みました。
ひとこと感想いうとタイトル通りやるせないって気持ちになりました。
子どもの無力さと大人の頼りにならなさになんともいえない気持ちに。
後昔の小説だからでもあるのですが先生の生徒や引きこもりに対する扱いが酷いです。
~あらすじ~
現実主義で家の為に中学を卒業したら自衛隊になるという進路を考えている少女、山田なぎさはある日都会から転校してきた海野藻屑と出会う。藻屑は自身を人魚だといい、いつもミネラルウォーターをを持ち歩いてぐびぐびと飲むような変な少女だった。
色々な事がありながらも二人は次第に仲良くなっていくが、なぎさは藻屑が父から日常的に虐待を受けている事を知る事になり…。
簡単に言うと中学二年生のときのなぎさが藻屑と過ごしたひと時の体験って感じです。
小説の最初に藻屑の死体が山に見つかったという新聞記事の抜粋がのっておりこの話は結果的にどうなってしまうかが分かってしまうけど
作中藻屑は一生懸命砂糖菓子の弾丸をポコポコ撃っているという比喩表現がたびたび出てなぎさにとって力を持たない、持てない子供で、身体にあざが出来たり障害が残るほどの虐待を受け続けても父から離れることができず。(作中ストックホルム症候群を指摘する人もいる)
大人は藻屑がよく噓を吐くため言うことを信用してないため、藻屑の話をしても相手にされなかったりします。また虐待を受けているという所を見た人はいないため通報もできない状況です。
そしてなぎさは藻屑を連れてどこかへ逃げようとするのですが…。
とりあえずいろいろな意味で考えてしまう小説でした。
最後に
昔の小説だからとか田舎だから支援がしっかりしていないということもありますが、登場人物の大半が受け付けなかった・・・。あと動物が殺される展開が無理すぎる人は本当に読むのやめた方がいいです(わたしも)