小説

えんためっ!!(1)

・・私は・・サラリーマンである・・大手広告会社ん位勤めていて収入もそこそこある・・今日は同僚とここスポーツバーで接待をする予定なのだが・・まだ来ていない・・にしても今日は野球中継がやっているのか凄い熱気だな・・まぁ・・私には関係ないな・・今日は取引かつ接待で来たのだから・・

〈カランカランカラ~ン〉

「うぃっすマスター今日も来ったよ~」

「アリスちゃん、今日はネタ合わせの日じゃないのかい」

「終わったから今日は来たのよ、だって今日は命の次に大事なホークスの試合だよ」

「ったく仕方ないな~・・すみませんねお客さん、あのお客さんは芸人さんでね、今日もネタ合わせ終わりにこのスポーツバーへ来るんですよ、毎日の様にホークスの試合をベロンベロンに酔いながらね・・」

「それではみなさん、今から「いざ行け若鷹軍団」を歌います、それでは御唱和ください、玄界灘の~潮風に~」

「本当だ・・酔っ払いたちと歌ってるよ」

『鍛えし翼~たくましく~』

・・マスターが言うにはあの女芸人は「アリスとテレス」と言うコンビのアリス藤井と言うらしいが・・聞いたことが無い・・勉強関連やビジネスを全て知り尽くしてる私に知らないもの・・それは・・未知なるお笑いの世界・・すると

「さぁ、お兄さんも一緒に・・」

『いざ行け~~~無敵の~~~若鷹軍団~~~」

・・私はさほど野球は好きではないが半ば強制的にホークスの応援歌を無理矢理歌わされている・・早く・・早く来てくれ・・会社の人間・・

「遅れてごめんね~~~って安倍、あんた何はしゃいでるの、仕事中だぞ」

「何か・・成り行き上・・」

「あたしは社長さんをご案内していたから遅れたの、人の気も知らずに・・」

「お姉さん、社長さん、良かったら歌いませんか」

「はぁ~~~」

私のシンパイをよそに社長は酔ってテンションが上がったのと野球好きだったのが幸いして・・気がついたらアリスと名乗る女芸人はホークスを応援し気づけばアリスは社長のネクタイを頭に巻いて応援歌を異常なまでに高いテンションで歌っていた・・・

―後日―

〈お笑い第〇世代アリスとテレス、芸-1グランプリ決勝戦最年少出場〉

「・・本物の芸人さんだったんだ・・」

「世の中ってわからないね~~」

・・まぁ商談は成立した上に社長もうちの会社と家族同然の付き合いをするって言ったし・・まぁ・・いいか・・

「・・アリスとテレスか・・今度テレビでチェックするか・・」

―続く―

水川べる

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趣味はお笑い鑑賞と子犬の赤ちゃんの面白ビデオを見る事、変な所で器用スキルが発動する器用貧乏ですがよろしくお願い致します。


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