小説

ブルーパシフィック(1)

-30年前に起きた南花月高校大量殺人事件の犯人まだ発見されず、犯人の重要な手がかりもしくは見つけた方には警視庁から300万円を贈呈すー

「今朝の新聞みた?300万だって300万」

「また奈津美ったらバカな事を・・」

「っていうかコンビニのバイトどうしたんだよ、時給の良い」

「コンビニ・・・とっくに辞めたよ、あんなブラック企業」

「辞めた~~~本当にお前は何処のバイトに行っても長続きしないな」

「生れた時代が悪かったのよ」

とある高校のなんの変哲もない昼休み・・だがここにいる少年少女が悲劇と恐怖に巻き込まれようとは・・思いもしなかっただろう・・この時までは

「・・ここだけの話ね・・夜中の学校に忍び込んで犯人捜しをしようとおもうんだ」

「馬鹿だ・・救いようのない馬鹿だ・・」

「馬鹿ども~午後の授業始めるぞ~~」

―そして夜中―

「本当だったんだね・・夜の学校に入るなんて」

「あぁ・・賞金賞金・・」

奈津美とあおばとましろの仲良し三人組は夜の学校へ入り1階の校舎を見て回っていた・・犯人どころか事件の物的証拠すら見つかっていないのでとりあえず写真だけ撮っていた・・そして2階の教室へ入った途端見覚えのある面々に合う事になる・・

『・・・あ・・・』

「本当に犯人捕まえる気なんだ・・」

「馬鹿な事は言わないから帰りましょうあおばさん」

「甲本さんも明日は早いですしね・・」

あおばとましろの彼氏二人が教室に先回りし犯人捜しを辞めさせるべく待っていた、それを見るなり奈津美も他人事の様に笑っていた

「だーはっは、彼氏持ちは大変だなー」

「・・・・・・・・・【他人事だと思いやがって・・・】」

「ちょっと・・奈津美だって彼氏いるんでしょ」

「・・どこが彼氏に見える?あんな畜ペンクソ野郎のどこが・・あははははははは」

「・・・・・・・【いう割には結構お似合いだけど】・・・」

「あぁ・・梅田南高校のつば九郎とつば美ちゃんって・・他校でも有名人だしね・・」

「あはははははははははは」

さらに他人事の様に笑う尚美の頭上に新聞で丸めた筒がヒットした、夏美の頭を叩いたのは後からやって来た彼氏だった

「誰が畜ペンだ、誰が、バカやってないで帰るぞ!!」

「まぁまぁ、見逃してくれよ~これも男のロマンって奴だよ~」

「女のくせに何が男のロマンだ、おじさんとおばさんに電話がかかってきて警察まで通報する騒ぎになっているんだぞ」

〈ガタガタ・・〉

『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』

―続く―

水川べる

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