アニメ

2023秋アニメが豊作!なのでいくつか紹介します。

えっ、もう12月なの……?寒さに耐え、花粉症に耐え、梅雨の湿り気に耐え、暑さに耐えていたらあっというまに年末だ。特に10月を超えるとそう。一気に日が短くなり草木も散る。虫たちの鳴き声はやみ、金木犀が香り、街中にあふれるハロウィングッズに寂寥感は増すばかりである。もう耐えられない。そうだアニメを見よう。

というわけで10月から始まった秋アニメもすでに8~9話くらい放送された。すでに評価も固まってきたころだが、名作はここからさらに盛り上がったりするから目が離せない。

今クールは中々面白いアニメが多いという印象。大物タイトルも多いし、前評判が高くなかった作品さえもふたを開けてみれば意外と好評だったりして豊作である。収穫の秋だけにね。だが見る作品が多ければそれだけ時間も食うのだ。食欲の秋だけにね。全部見られるわけじゃない。後から追うならなおさらだ。

そんなわけで、今回は今季見たアニメで面白いと思ったアニメを簡単に挙げていこうと思う。スパイファミリーや進撃の巨人や東京リベンジャーズみたいな2期、3期モノは割愛する。見てる人は昔から見てるだろうし、新しく見る人も1期から見るだろう。
話題だからって2期3期から見はじめる奴いる?いねぇよなあ!(個人の感想です)

大正義覇権アニメ「ウマ娘3期」も紹介したいところだが僕は日和ったりしないので紹介しない。超アツいとだけ言っておく。あとナイスネイチャ可愛い。マジ卍。
では今季のオススメアニメへGO!

約束されたクオリティが安心安全、王道のアイドルアニメ

アイドルマスター ミリオンライブ!

のっけからアイドルマスターというシリーズものを投げつけていくスタイル。でも2期とかじゃないからセーフ。
元祖アイマスとシンデレラガールズとはキャラクターも違うし全く新しいストーリーだからだ。ウルトラマンとか仮面ライダーとかガンダムみたいなものである。

ミリアニは、天真爛漫な少女春日未来(かすがみらい)や真面目だけどちょっと天然入ってる最上静香(もがみしずか)、天才肌でちょっとませてる伊吹翼(いぶきつばさ)はじめ新人アイドルたち(30人以上)がデビューを目指し、仲間や(新人)プロデューサーと時に笑い、時に泣きながら成長していく物語。

アイドルだけあって曲もいいしダンスもかわいい。アニマス(アニメ版アイドルマスター)シリーズはどれも非常に演出力が高いし、ストーリーの緩急もしっかり効いている。何よりキャラクター同士の個性や関係性が魅力的なのでハズレが少ないので、ミリアニも安心してお勧めできる。

立派な大人から下は小学生までの、個性が豊か(すぎる)30人以上を新人が1人で担当するという765プロの真っ黒すぎる業務体系に戦慄したし、とある回ではリアルなら放送中止かつ謝罪会見必至なロケもあったがそれもまたアイマスの伝統と言える。
ちなみに僕の推しは伊吹翼ちゃんです。おませでかわいいし、気遣いもできる。未来がピンチに陥った時の機転がさえわたっていた。 

破天荒だがそれだけじゃない、暖かな人情ドラマと冴えた戦法が楽しい痛快バトルコメディ

アンデッドアンラック


「触れたものに必ず不幸が訪れる(物理的に)体質だから自〇しようとした」少女、出雲風子(いずもふうこ)「長すぎる生に飽きて自○をしようと何をやっても死ぬことのできないアンデッド」な男アンディが主人公のバトルものアニメ。
これがめっちゃくちゃ面白い。
1話から不死性をいいことに体ぶった切って血液をロケット噴射して戦う、みたいなぶっとんだアニメである。だがギャグ描写の中にしっかりと人間ドラマが描かれているし、テンポもよい。結構ヘビーな設定もあるが、アンディが破天荒なので全然湿っぽくない。

一番のウリは破天荒で痛快な演出だが、バトルシーンも見ごたえがある。
彼らの戦い方は、風子がもたらす不幸とアンディの不死身体質というコンビネーションを生かしたスタイル。なので、相手を倒せるほどの破壊力を持つ不幸な現象を発生させる要因(海底火山や雷雲)を探さなければならない。また、各キャラクターの表向きの能力には主人公なら死を、少女なら幸運を否定するなど、「〇〇を否定している」という原則があり、それを理解しないと敵の能力を破れないなど、なかなかに合理的である。

二人の関係にも注目だ。
風子は愛情をもって触れるほど相手に大きな不幸が襲い掛かるという設定。最初っからアンデッドは「これなら〇ねるかも」と思ってどんどん距離を(物理的に)詰めてくる。だがそれは誰とも親しくなれない風子にとっては安心して(?)触れ合うことが出来る唯一の相手ができたことを意味する。

物語が進むにつれ、世界への何者かの関与や、隠された事実が明らかになっていくストーリーも奥深い。キャラクターの破天荒さと人間ドラマ、そして世界の謎がうまくかみ合った良作である。

魔王を倒し、かつての仲間が天寿を迎えた後の世界を旅するエルフ。静かだけれどどこか優しいファンタジーアニメ

葬送のフリーレン

先日、本屋で流れてるCMを見て幼児が「フリーレンだ!」と興奮していた。スパイファミリーや鬼滅、推しの子のように、幼児にすら浸透するアニメというわけだ。
初回はなんと金曜ロードショーの2時間スペシャルという破格の待遇。大正義すぎる。

このアニメの何がいいって、本当に短い言葉だけでそこに込められたいろいろな感情が伝わってくること。
時には本心と違うこと、本人でも気づいていないことを言っていても、そのトーンや些細な表情で何を思っているかが伝わってくる。優れた描写は直接的なモノローグよりもよほど雄弁なのだと感じられるアニメ。音楽やセリフのトーンも絶妙で空気感が最高なのである。

主人公のフリーレンは千年を超える時を生きるエルフ。彼女がかつて仲間たちと旅をして魔王を倒した、その数十年後の世界が物語の舞台。
フリーレンはかつての仲間である勇者ヒンメルが寿命で亡くなったとき、自分は彼のことを何も知らなかったと悔やんだことから、人間を知るための旅に出る。

自分たちが旅した土地を訪れる中で、年老いたかつての仲間や救った人物と再会したり、自分たちが残した足跡にふれる。そのたびに思い起こす仲間たちとの冒険。エルフにとってたった10年の旅でも、フリーレンの中には確かに大切な記憶として残っていたことが伝わってくる。

とにかく絵作りが丁寧で、繊細な心理描写や癒される風景描写だけでなく、戦闘シーンも見ごたえがある。魔王軍の残党である大魔族との戦いでは、フリーレンが力を身に着けてきた思い出をたどりながら、エピソードの最後でその力を放つ。溜めて溜めて、魔法を使うのはほんの一瞬。それだけでフリーレンの凄さがわかる。鳥肌ものの演出だった。

安心のきららクオリティ。おでこ合わせが尊すぎる、宇宙を目指す少女たちの青春ドラマ。

星屑テレパス

内気で臆病な少女が、一人の少女との出会いをきっかけに成長し、一生懸命頑張る物語。
主人公の小ノ星海果(このほしうみか)は、人とうまく付き合うことができず、どこにも居場所がないと感じるほどの引っ込み思案な性格だが、ある日出会った、自分が宇宙からやってきたことだけしか覚えていない少女、明内ユウ(あけうちゆう)と心を通わせる。自分に勇気をくれた彼女とともに一緒に宇宙に行くため、ロケットづくりを目指すというストーリー。

やっぱりきららアニメは素晴らしいと再確認できる作品である。

閉鎖された灯台に一人暮らしといういくつかの法律を軽々とぶち破っていそうなユウは、他にも自称宇宙人で記憶喪失と属性がてんこもり。
桜庭一樹の小説とかなら間違いなく虚言症の被虐待児で周りからいじめられているみたいな設定が待ち受けているところだが、きららなのでそんなことはない。「私宇宙から来ました!」とHRで自己紹介し、普段のあいさつが「ぼなぶ~」とかでも周囲の評価は「ちょっと変わってるよね~」で済むやさしいせかい。まあ原作を読んでるわけじゃないしそもそもまだ4巻しか出てないので断言はできないが、多分大丈夫だろう。

「ほんのり百合」「ちょっと不思議な登場人物」「でも不器用で、ときにぶつかったりもする」というきらら作品の王道要素をしっかり盛り込んでいる。互いに特別な人だと思っている二人の関係性は尊いの極み。おでことおでこをくっつける(おでこぱしー)と心が読める。1話から幾度となくおでこぱしーしてるのだが、その絵面ときたら毎回エグいくらいの尊みがある。おでこぱしーとかいうシステムを発明した作者は天才だと思う。

海果、ユウ、そして宝木遥乃(たからぎはるの)という最初にでてくる3人組はすべからくボケタイプで、即座にユウが宇宙人であることを受け入れたばかりか、度重なるおでこぱしーや宇宙語であいさつとかいう、いかなる観点からみても妙な状況にも関わらずびた一文ツッコミがなかった

こないだついに常識人が加入して、ようやく当たり前にツッコミがはいるようになった。多少……いやかなり口が悪くてぶっきらぼうだが心の底では仲間想いのツンデレかつ実は寂しがり屋というこれまたおいしすぎるキャラクター。だがボケ3人に対してツッコミ1人。多勢に無勢であり、常識人たる雷門瞬(らいもんまたたき)ちゃんの精神的疲労が危ぶまれる。

はじめは内にこもりがちだった海果がユウや仲間たちと接していくうちに勇気をもっていく成長がほほえましいし、そんな海果の心に飛び込んでいくユウの明るさが心地よい。何より、海果の強い想いがユウの支えにもなっているという極めて美しい関係性の物語。きららなので勿論百合である。おすすめ。


「インキャ」だけど熱血な主人公の一生懸命さが胸を打つ、「心」がテーマのバトルアクションアニメ

SHY

内気で臆病な少女が、一人の少女との出会いをきっかけに成長し、一生懸命頑張る物語。
一つ上の某てれぱすと同じあらすじだがコピペミスではなくマジでそういうストーリーだし、BS11ではこういう作品が連続で放映されているのである。たまんねえな。

各国に突如現れた超人的な力を持ち、平和を願う“ヒーロー”によって、戦争がなくなった世界。
だが、光あるところ必ず闇があるように、人々の平和を脅かす敵が現れる。人の心の闇につけこむ謎の敵たちに、人前に出るのが超絶苦手な“恥ずかしがり屋”の少女ヒーロー、シャイが立ち向かう――
というストーリー。

主人公の紅葉山テル(シャイ)は、恥ずかしがり屋で内気、引っ込み思案で自称インキャ(インドアが好きなキャラクター)な中学2年生。
内気な少女が主人公というのは星屑テレパスと同じだが本作はバトルものである。ギャグ要素もちゃんとあって見やすいが、世界観は割とハード。人命にかかわる事件が多い上に、敵が主人公たちの心の中の弱いところを攻撃してくる。テルをはじめ、誰の心にも影はある。そこを突いてくる敵と戦うためには、自分の弱さと向き合わなければいけない――それはまさに王道のバトル漫画。まんがタイムきららと少年チャンピオンの作風の違いである。
引っ込み思案でインキャだけど、実は内に秘めた炎はアツい熱血少女、そんなテル/シャイの奮闘はカッコ良くて、いとおしい。

ちなみにヒーローたちの秘密基地は宇宙にあり、テルも1話でそこに招かれる。
同じ時間帯で、陰キャな高校生が宇宙を夢見てまずはペットボトルロケットの打ち上げに取り組んでいるうちに、中学生のテルはすでに宇宙へ行っているし、なんか地球人じゃないっぽい人(?)たちとコミュニケーションをしている。私は星屑テレパスさんたちを超えてしまったんです。


オタクネタから時事ネタまで、懐かしいネタが目白押し!きっちり本筋も面白いタイムリープミステリー

16bitセンセーション


今の若者から、あのころの僕たち、さらにその上の世代の人たちにまで刺さる、新しさと懐かしさがハーモニーを奏でるアニメ。

cv堀江由衣のキャラの前で「このヒロインのうぐぅって口癖おかしくない?」というセリフが出てくる作品、と言えばもう紹介は十分だろう。cv堀江由衣=「うぐぅ」は日本の義務教育だからね。(海外で学生時代を過ごしたか宇宙人にさらわれていた人の為に説明すると、「Kanon」という超名作美少女ゲームに出てくるメインヒロイン「月宮あゆ」の口癖が「うぐぅ~」で声優が堀江由衣なのだ)

そんな感じでオタクネタや懐かしの社会現象ネタ満載のタイムトラベルもののアニメである。
安定はしているものの情熱に乏しいゲーム会社でグラフィッカーとして働く秋里コノハ(あきさとこのは)は会社で無味乾燥な日々を過ごしていたが、ある日不思議なお店で懐かしの名作美少女ゲームを手に入れて大興奮。しかしそのせいでなぜか過去にタイムリープしてしまう。

路頭に迷ったコノハは自分の勤務先に向かうが、そこには知らないゲーム会社が立っていた。だが狭い建物の中でゲームを作る彼らは情熱に燃えていて、コノハはそれこそが自分の求めていた環境だと思い、ここで働きたいと言う――というのが1話のストーリー。

何がすごいって協賛企業の数である。
主人公であるコノハの家には実際のアニメやゲームのポスターやフィギュアが所狭しと並んでいるし、秋葉原の町や電車内の広告にも本物のポスターが使われている。
リコリスリコイルまどマギFateシリーズヘブバンましろ色シンフォニーみたいに近年流行した作品から、Kanon同級生Piaキャロットのような、あまりそういうゲームをやらない僕でも名前を知っている美少女ゲーまで多岐にわたり、6話ではまどマギの主題歌コネクトがおもいっきり流れた。さらにコノハが会議で「Fateみたいに熱い作品を作りたいんです!」と大志をぶち上げるなど、やりたい放題である。


コノハは手に入れた名作ゲームの箱を開けることでタイムスリップするのだが、戻れるのはそのゲームが発売した年。コノハがタイムスリップするたびに、到着する時間はちょっとずつ進んでいて、最初はWindowsなんてなかったのに2回目のタイムスリップではWindows95が発売されており、3回目にはノストラダムスの大予言や2000年問題とかも出てくる。若い子は知らないかな

もちろん懐かしいネタだけなら大人のオタクが気持ちよくなるだけのアニメなのだが、本筋のストーリーも見ごたえがある。ゲームを作ることに思いをかける熱さも魅力的だし、なぜタイムリープするのか、未来が変わってしまったらどうなるのか、なぜコノハが身を寄せた「アルコールソフト」という会社が現在存在しないのか……というタイムトラベルものらしい謎が満載。7話ではついにコノハ以外の人物が、さらなる過去にタイムリープしてしまう。ここからどうなるのか予断を許さない。

とはいえやっぱり一番の見どころは懐かしすぎるオタクネタ。
エンディングテーマがまた古き良きオタ臭いメロディーと演出でこれがまたいいのだ。最近は世界的に大ヒットするようなオシャレなアニメソングが多くてそれはそれでもちろんいいが、やっぱりアニメソングと言えばこうだよな、というツボをついた曲も聞きたくなるのだ。作詞KOTOKO、作曲折戸伸治、編曲中沢伴行。これもまた超レジェンドである。

というわけで、ざっくりと面白かったアニメを紹介してみた。
もちろん他にもスパイファミリーとかウマ娘とかはもちろん相変わらず面白いし、うまく説明できなかったり世界観や展開がちょっとハードという理由で「ミギとダリ」とか「豚のレバーは過熱しろ」とかはちょっと省かせてもらったが、こちらも見ごたえがあり、やはり豊作。
ただ、話題作の中で、青春学園ラブコメがそんなに多くない。

ひょっとして、日照時間が少なく不安定になりがちなオタクのメンタルに追い打ちをかけてしまうからだろうか。

FT

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こんにちは!
アニメや映画、プロ野球を見たり、本を読むのが好きです。
浅く広くいろんな作品に触れていくタイプなので、それを活かして記事を書いていこうと思います。よろしくお願いします!


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