小説

ブルーパシフィック(4)

「皆さん、がばい(博多弁で「すごい」と言う意味です)事言いますが・・この学校からは1ミリも出られなくなりました・・その上・・大量殺人事件の犯人の生徒までうろつく姿が見受けられました・・ですので・・基本は・・余程の事はない限り教室から出ない方が安全です・・むしろここを拠点にしましょう」

「って言うか奈津美、腑に落ちないんだけど・・何でお前が仕切ってるんだ」

「畜ペンは黙りましょう・・もうすぐカビゴンの様な腹太鼓になる人は発言権がなかと・・とりあえずみなさんはがば~い(博多弁で「凄い」と言う意味です)位現実世界に生きて帰りたいですよね・・なるべく単独での行動は控えて何処かへ行くときは・・誰かと行動を共にする事をかた~くおススメします」

「・・そうだね・・次はいつ襲われて最悪な場合殺されるかわからないしね」

「続きましては伊達あおばさんによる事件の詳細の説明をお聞きください」

犯人が目の前にいたショックで疲労がたまった奈津美は椅子に座ると次はあおばが教卓で自分が調べた事件の説明をし始めた

「・・・・・・・・・【え~みなさん、30年前の事件について私なりに調査をしまして、その詳細を少しだけですが説明しましょう、事件は30年前、時間は朝の9時半ごろ、ホームルームが始まる頃にに事件は起こりました・・一人の生徒がスイッチが切り替わったかのようにバックからナイフを取り出して3階から順番に生徒や教師を刺しました・・1階で1年生を刺し終えた後教師たちは生徒を捕まえようとしましたが生徒は制止を振り切って逃走、未だに行方はわかりません】」

「・・俺は学校へ遅れて来たから死にはしなかったが来た時には救急車とパトカーが沢山来て凄い事になっていたな」

「・・・・・・・・・【警察やマスコミは最初変質者か職員が犯人ではないかと思っていましたがそこにいるオールは・・いや刑事のおじさん二人は一人の生徒をマークしていました】」

と言うとあおばは生徒の写真と新聞記事のコピーを黒板に貼りだした、すると教師らは写真の生徒を見てただでさえびっくりするはずが通常の2.5倍はびっくりしていた

『・・・・・・・・・・・・・』

『・・女の子じゃん・』

「・・・・・・・・・【刑事のおじさん二人がマークしていた生徒の名前は星野愛奈、校長が当時担当していた1年2組の生徒です】」

「・・見た感じこんな美人の女の子にあんな事件おこせるのかな?」

「・・・・・・・・・【そこです、星野愛奈は普段は美人で学業成績、スポーツ共に優秀で学校内の生徒はもちろん他校からの生徒の人気もあり人徳のある人物でした・・当時の目撃者でありごくわずかに生き残った生徒によると『彼女は突然スイッチが切り替わるように性格と人格が変わり犯行に及んだようです・・生存者の生徒たちはこぞってこう言ったそうです・・「彼女は学校の魔女」だと・・】」

「・・学校の・・魔女・・」

「・・・・・・・・・【・・次はだれが学校の魔女の生贄にされるか・・】」

「縁起でもない事言うなよ・・にしてもどうしようかね・・」

12人全員が今後はどうしようかとただでさえない頭で考えているとこう言う結果が出た

・まず基本は団体行動

・女子は余程の事がない限り男子と行動する

・まず殺しや犯罪はしない

・犯人が現れても冷静になって考える

・犯人が来たら全速力で逃げる

となった・・生き残りをかけたデスゲームは今・・始まろうとしていた

水川べる

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