あなたはある日職場の友人にこう言われました
「私、最近仕事の疲れがたまって体調崩しちゃったんだ」
そう言われたときあなたはどう思いますか？

「ゆっくり休んでね」

そして、家に帰ると友達からLINEが入っていました
「ごめんね💦明日のオンラインヨガ一緒にやろうって話だったけど、なんか、今そんな気分じゃなくてさ、参加するのやめるわ」
こんなことを言われたときあなたはどう思いますか？

甘さを許す

アンサーはきっとこう
「え？…この日楽しみにしてたのに。しかも”そんな気分じゃない”ってなに？」

わかりやすい例えじゃなかったかもしれませんが、
ここからわかる通り、
私たちは
「体調不良ならわかるけど、”なんとなく”や”めんどくさい””そんな気分じゃない”で休むことは許せない」
と思っていませんか？

特に日本人が学校・仕事を休む時ってだいたい
”体調が崩れてから”じゃない？
アメリカなんて、
親「僕たち家族旅行に行ってくるので子供たち学校休みます」
先生「わかりました～楽しんできてくださいね～Have a nice holiday！」
って言うんだよ？

海外に行ったことないし、
これはあくまでYouTubeなどで聞いた情報だけどね

体調が崩れてやっと休めるってことは
逆に言ってしまえば
”体調が崩れなかったら永遠に休めない”ってこと？

「なんだか苦しい…モヤモヤするけど、体調崩すほどじゃないし…はぁ…行くかぁ」
「泣いている人を目の前にすると私の些細な疲れた、なんとなくモヤモヤする（苦しい）じゃ休めないよ…」
って思ったことが誰しもあると思う

日本人の
1㎜の隙間なく真面目に仕事する思考は素晴らしい。
でも、その反面
”人間的甘さを許す”ということができていないんじゃないかな？

”人間的甘さ”っていうのは
例えば
朝仕事で起きなきゃいけないけど起きたくない
明日仕事だから早く寝なきゃいけないけど、寝たくない、夜更かししたい
（夜更かしが、なんだか自分へのご褒美みたいに、禁断のおやつを食べる様な気分にならない？）
○○しなきゃだけど、めんどくさい

こんな感じ。

これってみんな感じたことがあることだけど、
これを人に話してしまえば
「あなたは甘えてる」
と返ってきてしまう。

「もう、会社に行くのが死ぬほど苦しい」
「めちゃくちゃ辛い」
という人の方が
「そうかぁ…死ぬほど辛いのか…なら仕方ないね。仕事一旦休もうか」
「話聞くよ？」と
みんなが優しく声をかけてくれることが多いが

「私どうしても朝起きられなくてさ、まぁ、自分が前日に夜更かししたのが悪いんだけど、夜更かしが自分にとってご褒美みたいで、甘いお菓子を食べているみたいでやめられないんだよね」と言っても
「それは自分の甘えじゃん？」
「みんな朝起きたくないと思っている中でも、頑張って起きているんだよ」
と言われてしまえば
私たちはなにも言えなくなる。

そう、
「甘え」だと一回思われてしまえば、
誰も救いの言葉をかけてくれる人はいなくなるのだ。

下手すると、
まだ手を差し伸べてくれる「めちゃくちゃ辛い人」よりも
なんとなくモヤモヤしてるけど、なんとなく疲れているけど
なんとなく苦しいけど、なかなか気づいてもらえない人の方が
自分が甘えているだけなんじゃないかと思って辛い。
昨日夜更かししてちょっと”甘えちゃったけど”っていう人の方が
自分が甘えているからいけないんじゃないかと思って辛い。

「辛さ」に上も下もないんだけどね
みんなそれぞれ違う意味で一番辛い

”甘い”は悪くない。

その”甘さ”を許せなくて、会社やプライベートで
「本当はこの作業やりたくないけど、私は疲れてないんだし、どこも悪くないんだしやらなきゃ」
と思ったり
「あれ？私は嫌でもあの作業頑張ってやったのに、あの子あの作業他の人に任せてさっさと帰っちゃった！イライラする～！ムカつく～！」
って思ってない？
そして
その”人間的甘さ”を自分自身にも許せなくて、
自分の首を絞めていっていないかい？
現に私がそうだった。

私は
朝作業所にまた前みたいに時間通りに通所できるようにしようと
前日から時間通りに眠剤を飲み、
眠りやすいように22時以降は夕暮れくらいの少し暗めのオレンジ色の照明にしたりしていて、
ようやく！時間通りに通えるようになっていたが、
お正月明けになると突然今まで我慢していた分ご褒美を自分に与えるように
爆発したように昼間ガッツリ寝て夜更かしするのだ。

「なんで戻らないんだろう？」
なんとか今までのペースに戻していこうとするが、
上手く体が動かない。
でも、自分の中に”人間的甘さ”があったのも否めなかった。

だから、余計に人に言えなかった。

苦しかった。

死ぬほど苦しかったわけでもない。

起き上がれないほど苦しかったわけでもない。

だから余計、
”自分はだらしないから、できないんだ。”
”自分に甘えているんだ”
と思って自己評価が低くなっていった。

でも私は思う。
その”甘さ”を許すことが大事なんじゃないかと。

”甘さ”を許さないから
自分をどんどん下に、下にする
他人にイライラする

”自分の甘さ”を許せたら
自分が夜更かししても、深夜におやつを食べても、昼間にガッツリ寝ても
「そんな日もあるよね」
と自分を許すことが出来る
自分を許せるから、相手が”甘い”ことをしても
「その気持ちわかるよ。そうしたい時あるもんね」
と許してイライラしなくなる

私は2日・3日家から一歩も出ず
昼ガッツリ寝て、夜3時～5時くらいまで起き
この時既にお風呂も4日間入っていなかった
前日食べた食器も昼間に洗おうとして、洗いになんとなく行けなくて
洗いに行ったのは17時
私はこんな汚い私を見られたくなくて、なるべく人に会いたくなかったけど
グループホームの職員さんのヤーさんに呼ばれてキッチンに洗いに行った
その時キッチンで隣にいたヤーさんは
油ギトギトの汚い私の髪を見ても、この前起きられなくて通所に失敗したことを知ってても、
この時間に起きてきても

なにも言わず、そっと見守ってくれた。それにどれだけ救われたか知れない。
「また行けなかったの？」と聞くわけでもなく、
「今起きたの？」と聞くわけでもなく…

何気ない会話をした

だから安心して、
皿洗いが終わった後、「シャワー浴びてくるね」と言えた。

この日の午前中も訪問看護師さんが来てくれて
私は、その担当の人がちょっと強気なお姉さんタイプだったので
この様を見たらなんて言われるか怖くて、
そんな些細な事なのに、前日夜寝る前に涙が出てしまった

でも、
訪問看護師さんは私に何を言うわけでもなく、
私の本音を優しく聞いてくれた。
私はそれにどれだけ救われたか。
看護師さん曰く、
「言うべき時はちゃんと言うけど、今はそうじゃないでしょ。こんな辛い気持ちになっているのに、そんな辛いこと言わないよ」
と言ってくれました。

そう、
心の中ではみんなわかっているんだよね。
わかっているからこそ、思い通りにいかないのが苦しいんだよね。

人からアドバイスがほしい時だってある
でも、こんな風に一人でそっとしてほしい時だってあるもんね。

私は昨日までこんな感じだったけど、
今こうやって時間をちょっと過ぎても、通所できてる。
これが心の証明として、職員さんに伝わっている

人間はちょっと甘いくらいがちょうどいい。
仕事もプライベートのやることも、ちょっとスキマがあるくらいがちょうどいい。

だって、
”甘さ”が悪だとしたら、どうして
この世から、夜更かし、夜中のお菓子、ゲーム、仕事帰りの朝まで飲む酒、不倫、浮気が100年経ってもあるんだい？

”甘さ”ってね、生理現象なんだよ。
食欲、睡魔と同じくらいの人間にあって当たり前の物なんだよ

取り除くことはできない。

自分の甘さを責めるくらいなら、いっその事、その甘い自分丸ごとマルっと受け止めて
それも自分の一部だと、一緒に歩んでいく方がずっと楽になるよ

それから
自分の甘さを受け入れられるようになった先輩として一言

これが完璧にできるようになると、
相手がミスした時も
それが例え、”なんとなく””気分が乗らなかった”だとしても
「人間らしいな」
とふふっと笑って許せるようになるよ