こんにちは。今回は、2022年10月27日にリリースした『SIGNALIS』(シグナリス)というゲームを
紹介したいと思います。
対応プラットフォームはPS4/Nintendo Switch/PC(Steam)で、日本語にも対応。
開発はrose-engine。価格は全プラットフォーム、ダウンロード版が1980円。
あらすじ
本作はディストピアな未来世界を舞台としたホラーゲームです。
物語は、レプリカ(この世界におけるアンドロイド)である、
主人公のエルスターは不時着して壊れた宇宙船の中で目覚める。
だが、その宇宙船が不時着していた惑星の地下施設では、
恐ろしい異変が起きていた、という所から始まります。
主人公も、名前がエルスターなのではなく、
「エルスターユニット」という種類のレプリカのようです。
ゲーム性について
グラフィックは、ドット絵とローポリゴンが混在していますが、
ライティングや陰影の表現が綺麗で古臭さは感じない。
ゲーム性は、昔のバイオハザードや、サイレントヒルのような
サバイバルアクションと言うと分かりやすいかもしれません。
しかし、カメラアングルが、上からの見下ろし型の俯瞰(ふかん)視点となっており、
操作性も、どちらかというとメタルギアソリッド1に近く、操作しやすいです。
ホラー要素に関しては、突然、目の前に敵が飛び出してきたり、
大きな音が鳴るなどの、いわゆるジャンプスケア系の演出が一切なく、
じわじわと、静かな恐怖を与え続けてくるのが印象的です。
ローカライズについては、「よくこれだけの量のテキストを翻訳したなぁ」と思うくらい、
誤字、脱字などは無く、ゲーム内の考察用資料までしっかりと翻訳されている。
エリアの探索をしては、アイテム探しに謎解き、そして敵との戦闘、と
このジャンルに必要な要素は全て揃っている。
探索をしながら敵を倒して攻略を進めていくゲームはそれだけで楽しい。
難易度について
それでいて、難易度のバランスが絶妙に良い。
敵との戦闘自体は簡単にし、それ以外の部分を厳しくして
バランスを取っている印象を受けました。
アイテムスロットは6個と少なく、弾も所持数制限がある。
探索に出る以上、アイテムを拾うことになる為、
スロットには空きを作っておかなければならない。
その為、必然的に武器は一つしか持ち歩けず、弾も大量に持てない。
どうしても、全ての敵を倒す事が難しい関係上、
避けれる敵は避けたいという心理が働き、探索に緊張感を生んでいる。
さらに、リメイクバイオ1のクリムゾンヘッドのような要素があり、
倒した敵は、同じエリアを何度も行き来していると復活する事があります。
つまり、無駄にウロウロし過ぎると、せっかく倒した意味が無くなってしまいます。
集めた弾と回復アイテムをどこで使うか。どの敵を倒して、どの敵を戦わずにスルーするのか。
リソースコントロールがとても重要です。
アイテムスロットと所持弾数の少なさ、
倒した敵が復活する、というこれらの要素だけを見ると
ただ、面倒なものにしか感じられませんが、
このゲームは、非常に上手く嚙み合っている。
プレイ時間について
ゲーム開始からクリアまでにかかった時間は約10時間ほどですが、
伏線が随所にあり、1周クリアしただけでは、
物語の全容を掴む事は出来ません。
しかし、このゲームは考察の余地が多大にあり、
たくさんのゲーム内資料や、意味深なシーンが突如現れるアニメ演出、
一人称視点イベントなど、断片情報が散りばめられています。
それらの考察をして、知識を深めた上で改めてプレイすると、
ちゃんと整合性のとれた物語や、設定になっている事に気が付くでしょう。
まとめ
前述した、アイテムスロットと所持弾数が少ないという面倒くささが
全体を通して付きまとうものの、ゲーム自体は非常に面白い。
昔ながらのホラーゲームのような、エリア探索をして戦闘と謎解き、
物語の考察が好きな人は特に楽しめると思います。
しかし、その一方で、ただ進むだけではゲーム側がすべての情報を与えてはくれず、
戦闘も基本的に避けた方が効率が良く、
アクションメインで次々と敵をなぎ倒していくようなゲーム性ではない為、
万人向けではないゲームだと思いました。
今回は、『SIGNALIS』というゲームを紹介しました。
ホラー、サバイバル、ストーリー。どれもが高水準でまとまっている良い作品です。
ホラー耐性がある方なら、プレイして損はないゲームでしょう。