こんにちは。今回は、くまのプーさんのホームランダービー!というゲームを紹介したいと思います。
みなさんは、くまのプーさんを知っていますか?そう、あのプーさんです。
このゲームは、2008年にYahoo!キッズ内のコンテンツの一つとして、
提供されていたブラウザゲームです。(現在はFlashのサポート終了に伴い、プレイ不可能です)
2008年当初は、あまり話題にならなかったですが、
その4年後の2012年の正月に、ネット掲示板の、暇を持て余した一部のユーザーの間で突如、流行し、
後述する、突っ込み所の満載さ、子供向けとは思えない、凶悪な難易度によって
多くの、プレイヤーが「オウルのボール打てねぇ」「パワプロの昇級試験よりムカつく」
「ピグレットでいいから横浜(ベイスターズ)にくれ」など、
阿鼻叫喚の地獄に叩き込まれ、物理法則を無視した理不尽な球を内外に投げ分け、
半分以上打ち込まれても負けを認めない森の畜生どもの前に
大半のプレイヤーが敗れ去り、貴重な正月を潰したという恐るべきゲームです。
このゲームにおいて、プレイヤーであるプーさんは、無育成状態でも130mオーバーの球を連発し、
しかも、広角に打ち分けることができ、フル育成すれば200mオーバーもザラと、恵体剛打である。
その姿から、畏怖と敬意を込めて「プーの兄貴」、略して、「プニキ」と呼ばれている。
難易度が高いとされる一つの要素は、「バッターである、プニキのスイングのスピードが速すぎる」
という点が挙げられます。
プニキが異常なスピードでスイングする為、タイミングが掴みづらく、
難易度を大幅に上げている、一因にもなっています。
次に、挙げられるのが、「表記上の区別はあるが、ホームラン以外はすべてミス扱い」という点です。
ルールは「○○球以内に、ホームランを○○本打てばクリア」という至ってシンプルなルールですが、
フェアグラウンドに落ちた打球も1ミスとして扱われる。つまり、ホームラン以外は全て無価値です。
本当に子供向けなのかと思えるこの縛りが、難易度上昇にさらに拍車を掛けています。
極めつけは、「一筋縄では行かない森の畜生ども(ピッチャー)」。
1番目のピッチャーは、イーヨーで、シンプルなスローボールのみを投げて来ますが、
熟練したプニキたちにとっては、雑魚扱いされてるチュートリアル的な存在です。
しかし、それでも初心者がいきなり球を打てる程、甘くはないです。
2番目のピッチャーは、ランピーで、直球の速いストレートを投げて来ますが、
まだ打ちやすく、ここまでは、まだそこまで強くはないです。
3番目のピッチャーは、ピグレットで、ストレートに緩急を付けたボールを投げて来て、
この辺りから内外角を使い分けてきて、段々、子供向けでは無くなっていきます。
4番目のピッチャーは、カンガ&ルーで、上下に揺れるバウンドボールを投げてきます。
ここから難易度は大幅に上がり、緩急も使ってくるので非常に打ちづらく、
ここで挫折するプレイヤーは数知れず。このゲームに上下(高低)の概念は無いですが、
見た目がトリッキーである為、惑わされやすいです。
5番目のピッチャーは、ラビットで、スローボールから急加速するストレートを投げてきます。
しかし、直球でコースを読みやすく、慣れれば楽勝である事から、よく育成pt稼ぎの為にボコられる。
ちなみに左投げのサイドスローである。
6番目のピッチャーは、オウルで、通称、オウルニキ、オウカスなどと呼ばれる中ボスで、
左右にジグザグに揺れるナックルボーラーです。このゲーム最強のプレイヤーキラー。
ただでさえ狭いプニキのミートが大幅にずらされ、球が飛ばず、
ここで脱落したプレイヤーは数知れず。
7番目のピッチャーは、ティガーで、通称、ティガカスと呼ばれ、ラスボスです。
なんと、消える魔球を投げてきます。しかも、豪速球かと思ったら、
急に遅くなったりして、緩急を付けてきます。
また、ティガーの球は相当荒れるので、非常にミートが合わせづらく、
振り遅れて、早振りを誘発されてしまう。しかも投球モーションが短く、矢継ぎ早に投げてくるため、
バットを振るタイミングが一旦ズレると修正困難な事も、このステージの難しさに拍車をかけている。
さらに、ノルマが40球中、28球ホームランを打てばクリアと、この時点で打率7割を求められる。
ただ、所詮、直球なので、横への移動調整の必要がない分、
人によってはオウルより楽という意見も。
これで終わり…かと思ったら、なんとこのゲーム、裏ボスが存在していて8番目のピッチャーが居ます
それが、クリストファー・ロビンという男の子で、通称、ロビカスと呼ばれ、
上記の7人のピッチャー全ての技を使ってきて、豪速球、緩急、内外角を使い分ける大正義投手です。
これ程の球を投げ分けられるロビンは一体どれほどの才能の持ち主なのか…
しかも、ノルマが50球中、40球ホームランを打てばクリアという打率8割を求められる超鬼畜設定。
(たとえホームラン39本打たれても、絶対に負けを認めない畜生ぶり)
ちなみにこの子、5歳だそうです…。
このゲームは、プニキのステータスを上げられる育成要素がありますが、
ステータスアップに使用される物は、プニキの大好物、ハチミツ。
しかし、このハチミツが無ければ、まず5歳児ロビンを倒せない為、
「禁止薬物・ハチミツ」「ドーピングしないと5歳児にも勝てない」など、よくネタにされている。
「毒を食らわば皿まで」の心意気で、多くの者が果敢に大正義ロビンに挑み、そして散っていった。
それでも、一部の猛者は、ロビン撃破までこぎつけたものの、
その殆どは「もう二度とやりたくない」「クソガキに心削られまくった」
「まさかディズニーのゲームで嬉し泣きするとは思わなかった」とコメントを残している。
なぜ、ロビカスが大正義と言われる理由についてはプニキたちの間で、こう語られています。
「ロビカスの使ってる不正球は許されるとでも思ってんの?」
「そもそも「くまのプーさん」てクリストファー・ロビンがぬいぐるみ相手に
妄想遊びしてるって設定なんや、世界の創造主たるロビカスに不正なんて概念は無い」
「ハチミツ(禁止薬物)は許されない事だけど、
想像を越えたプレッシャーの中で彼(プニキ)は戦っていたのでしょう。」
「創造主に立ち向かうプニキは勇者の鑑」
つまり、創造主たるクリストファー・ロビンに不正などという概念は存在せず、
不正球を連打してくる創造主を前にしても、プニキは果敢にも戦いを挑んでいるという事です。
(ドーピングはしているが…)
残念ながら、2020年をもってFlashのブラウザ動作ソフトである
Adobe®Flash®Playerがサポートを終了する事となり、
それに伴い、Flashで動作しているプニキは、2020年をもってサービスを終了する。
発掘されてから8年、ネット掲示板内に留まらず、インターネット上でその名を轟かせたプニキは
多くのユーザーに惜しまれつつ現役を引退し、静かにバットを置いたのであった…。
今回は、くまのプーさんのホームランダービー!について紹介しました。
限界に挑み続けた、プニキの事はプレイしたユーザーたちの間で、きっと忘れる事はないでしょう。