ゲーム

スマブラにディズニーがやってきた。

人間と人間がわかりあうことって、本当に難しい。
それでも僕たちは、誰かと手を繋ごうとするんだ。
そんなとき、僕たちはゲームをする。たとえ年齢や住んでいる国、言葉が違っても、一緒にゲームをプレイするだけで心と心を繋ぐことが出来るから……

初っ端から感動させてしまってすまない。心を打たれて涙で視界が滲んているだろうから赤文字で強調させてもらうと、大乱闘スマッシュブラザーズ(スマブラ)の話である。長年のファンも多く、今では「世界で最も売れた格闘ゲーム」だといわれている、あのスマブラだ。プレイ人口も多く、青春時代は地元で負け知らずだったアミーゴたちもいるのではないだろうか。僕もそうだった。
今回はそのスマブラに、とんでもないキャラが参戦した、という話だ。そのキャラの版権を持っているのはどこか。そう、ディズニー社である。

スマブラってなあに

スマブラは、任天堂のゲームキャラクター及びゲストキャラクターたちを使って対戦できるバトルアクションゲームである。
通常の格闘ゲームに比べて極めて自由自在に、広い空間を縦横無尽に動き回れるし、アイテムやお助けキャラなども使えるため、任天堂は格闘ゲームではないとしているが、世界的には格ゲーとして扱われている。
格ゲーの世界大会でもスマブラ部門はあるし、そこでは世界中から集まった何人ものプロゲーマーがしのぎを削っている。

格闘ゲームというと素人はお断りのイメージがある。皆さんも世界史で
「世界には二種類の人間がいる……格ゲーで必殺技を正確に出せる人間とそうでない人間だ」
と教わったと思うが、格闘ゲームというのはコマンドが複雑で思った通りの技を出すのが本当に難しい。僕もゲームセンターでは上手い人のプレイを後ろから眺めているだけだった。

だがスマブラは違う。スティックを上下左右のどれかに傾けてボタン一つ押すだけで簡単に色々な技が出せるため、だれでも気軽に楽しむことが出来る。
二段ジャンプやシールドなど、取れる行動が多彩。一体一体のキャラクターが非常に個性豊かなのもたのしい。つきつめれば無数に細かいテクニックがある。技を出すのは簡単なので、求められるのは高度な読み合いやアドリブでの対応力。格闘ゲームとして極めて質の高い作品である。

任天堂による公式大会。凄腕のプレイヤーのテクニックは必見。

上級者同士の戦いともなれば、研ぎ澄まされた判断力や読み合いがあって非常に見応えのあるバトルが繰り広げられる。世界大会だけじゃなく、オンラインでは日々レベルの高い大会が開かれていたり、強いプレイヤー同士の対戦動画がアップロードされていたりするので、見ているだけでも楽しい。僕もよくYouTubeで強いプレイヤーの動画を見て学んでいるため、大会に出れば優勝できるくらい上手くなった。脳内では。

まさにオールスター!スマブラのキャラ数が凄い

そしてそんな爽快感あふれるバトルを、勢ぞろいした「任天堂の超人気作の有名キャラクターたちで遊べる」ことこそがスマブラの最大の魅力。
そのキャラ数は二作目にして20人を超え、最新作では驚きの87キャラである。
そのうちの何名かは、DLCと言われる有料の追加コンテンツなのだが、それを抜いても74体のキャラクターを使える。 

スマブラDXXforSP
ハードnintendo64ゲームキューブwiiwii uニンテンドースイッチ
キャラ数1225355887

マリオやピカチュウ、ヨッシー、リンク、カービィ、ドンキーコングといった、世界的な人気を誇る任天堂のスーパースターたちが目白押し。最強のポケモンであるミュウツーやマリオの永遠の宿敵クッパ、ゼルダの伝説のラスボスガノンドロフなどの強敵も参戦しているし、どうぶつの森の主人公キャラむらびとやピクミンまでいる。まさに「任天堂オールスター」というにふさわしい陣容だ。

さらにすごいのは、任天堂のスターたちだけではなく、なんと他社作品の有名キャラさえも参戦していることである。その数、最新作ではなんと17人。

スマブラDXXforSP
ハードnintendo64ゲームキューブwiiwii uニンテンドースイッチ
キャラ数1225355887
他社作品出身キャラ数2 617

最新作では、最初からメタルギアソリッド(コナミ)の主人公スネークとソニック・ザ・ヘッジホッグ(SEGA)のソニック、パックマン(バンダイナムコ)ロックマン(カプコン)などのスターが参戦したし、格闘ゲームの元祖ストリートファイター(カプコン)からはリュウやケンも参戦。さらにはあのファイナルファンタジー(スクウェア・エニックス)からクラウドが使用できるようになっていて、もはや任天堂オールスターどころか、日本ゲームオールスターという豪華さ。

さらにここに、定期的にDLCで新キャラがどんどん追加されていく。
DLCは課金して購入する追加コンテンツであり、直前まで誰が参戦するか分からない為、
プレイヤーは次に誰が参戦するか想像して楽しんでいた。
実際に追加されたキャラの中で、他社作品出身のキャラがこちら。

・バンジョー&カズーイ(バンジョーとカズーイの大冒険/レア社)
・セフィロス(ファイナルファンタジーⅦ/スクウェア・エニックス)
・カズヤ(鉄拳/バンダイナムコ)
・スティーブ(マインクラフト/マイクロソフト)
・テリー・ボガード(餓狼伝説/SNK)
・ジョーカー (ペルソナ/アトラス)
・勇者(ドラゴンクエスト/スクウェア・エニックス)


他にも任天堂から人気ゲームARMSやファイヤーエムブレムシリーズのキャラクターが参戦したのだが、やはり世界中で人気の高いセフィロスやドラクエの勇者、マインクラフトのスティーブの時は驚きが凄かった。

そんな風に名だたるスターたちが参戦してきたコンテンツ、そのラストを飾るのはだれなのか。だいぶ前からネット上では予想の声が飛び交っていた。
そしてついに、最後の追加キャラクターが発表された……

世界を熱狂させた、キングダムハーツのソラ参戦


かねてから国内外で行われたアンケート「参戦希望キャラクター」の上位に必ず名前が挙がるキャラクターが居た。人気作品のキャラクターであり、戦い方もスマッシュブラザーズ向きだったからだ。それがキングダムハーツの主人公「ソラ」である。

だが、「それは無理」というのが大方の意見だった。なんといってもディズニーキャラである。
あの著作権に厳しいディズニー。学校のプールにみんなの友達夢の国マウスを思わせる〇をみっつ並べただけで、どこからともなくやってきた黒い服の男たちに夢の国に連れていかれてしまうと噂のあのディズニーである。無理に決まっている。

だが、ソラは、来た。
公式による発表配信を見ていた人たちの反応はすごかった。
公式配信のPVでは、途中まで全く誰か想像さえできないような展開が続き……マリオが炎の中からソラを象徴する武器、キーブレードをつかみ取った瞬間、多くの人が狂喜の声を上げた。中には泣き出してしまう人もいるくらいで、それだけ世界中で待ち望まれたキャラクターだったのだ。

これは任天堂公式チャンネルによる配信のアーカイブだが、5分27秒こそが世界中のスマブラファン、いや、ゲームファンが絶叫したシーンだ。キーブレードが現れ、ディズニーの象徴、ミッキーマウスのキーホルダーが大写しになる。その瞬間である。

© 2018 Nintendo
Original Game:  © Nintendo / HAL Laboratory, Inc.
Characters:  © Nintendo / HAL Laboratory, Inc. / Pokémon. / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. / SHIGESATO ITOI / APE inc. / INTELLIGENT SYSTEMS / Konami Digital Entertainment / SEGA / CAPCOM CO., LTD. / BANDAI NAMCO Entertainment Inc. / MONOLITHSOFT / CAPCOM U.S.A., INC. / SQUARE ENIX CO., LTD. / ATLUS / Microsoft / SNK CORPORATION. / Mojang AB / Disney

キングダムハーツは、スクウェア・エニックスがディズニーと共同開発した超人気RPG。主人公のソラは、離れ離れになった幼馴染を探し、ドナルドダックやグーフィーとともにディズニーワールドを旅する。アラジンピノキオリトルマーメイドのアリエルやピーターパンたち超有名作品のキャラクターたちと協力し、謎の存在ハートレスの力を使って世界を支配しようとたくらむジャファーやフック船長、マレフィセントたちと戦うのだ。
現在はⅢまで出ており、あの、アナと雪の女王のエルサやアナ、パイレーツオブカリビアンジョニーデップジャックスパロウなんかも出てくる。トイストーリーとかベイマックスなどピクサー作品のキャラも出てくる。そうそうたるメンバーである。そしてもちろん、ミッキーマウスだって登場する。
ちなみに、ゲスト出演でファイナルファンタジーのキャラも出てくるので、ソラはスマブラでクラウドやセフィロスと再会する形になる。

任天堂とディズニーが手を繋いだことの意味

スマッシュブラザーズは任天堂だけでなく、セガやスクウェア・エニックス、バンダイナムコにカプコンなど、日本のゲームメーカーのスターキャラが多数参戦している作品だ。
一方でディズニー社のほうも、いくつもの企業と合併して、今ではアメリカの多くのキャラクターを扱っている。
スターウォーズやマーベルシリーズもディズニーグループの一員である。
仮に今後、任天堂とディズニーが再び協力してゲームや映画を作ったら、凄い事になる可能性を秘めている。
スマブラは任天堂オールスターどころか日本のオールスターになったが、今後、世界のオールスター作品だって出るかもしれないのだ。

さきほどの動画の41分54秒。
日本や世界のスーパースターが集うスマブラの舞台で、マリオとソラが手を繋ぐシーン。
一瞬のシーンである。だがその一瞬を。国境を越えて世界中の人々が共有したのだ。

多くのキャラクターが登場し、どんなプレイヤーでも気軽に、しかし奥が深いバトルを楽しめる対戦ゲームの傑作。スマッシュブラザーズの意義は、もはやそれだけにとどまらない、大きなものなのかもしれない。ソラの参戦は、そんなことを僕に思わせた。僕もかつて地元で最強だったスマブラーとして、世界中の人々と手を繋ごう――

まあ僕はswitch持ってないんで、できないんですけど。


FT

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アニメや映画、プロ野球を見たり、本を読むのが好きです。
浅く広くいろんな作品に触れていくタイプなので、それを活かして記事を書いていこうと思います。よろしくお願いします!


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